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2007年9月21日 (金)

イスラエル空爆、シリアと北朝鮮に関するメモ

■中東情勢が緊迫している。かなりの情報が錯綜し、混乱している。

21日付けのwashingtonpostの記事Israel, U.S. Shared Data On Possible Nuclear Site

Based on intelligence, Israel raided Syrian facility apparently set up with North Korea's help, but U.S. opted to delay its response, sources say.

【ワシントン=五十嵐文】21日付の米紙ワシントン・ポストは、イスラエルがシリアの核関連施設を空爆したとされる問題をめぐり、ブッシュ米政権が事前にイスラエルと情報を共有していたと報じた。施設では、シリアが北朝鮮の支援を得て核開発を進めていたとの情報が浮上しており、事実とすれば、北朝鮮による核拡散を懸念する米政権が、北朝鮮をけん制するためシリア空爆を容認した可能性が高い。引用おわり

引用元:読売 http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070921i211.htm  

■長いタイトルになってしまったが、まず、様々な情報な飛び交っていて、まだ、確定的なことは、言えない。が出来るだけ、情報を精査して、少しまとめて、メモにしておく。

まず、かなり、大きな構図になってきたことである。今回の発端は、アメリカのアフガンから、イラク戦争が(直接的な)引き金ではあろうが、(歴史的にはいろいろあるのだが、今回は、割愛する)こともう、単純に、アメリカとイラクだけでは、見通せない状況にある。(イラク戦争の真の狙いについて、確かに、グリーンスパン氏は自伝で、石油であると記している(まだ、さっと目を通しただけだが)、ただ、それが問題だと管理人は思わない。いくつかの外交・軍事目標はあってしかるべきだからである。あとは、プライオリティの問題だけだと思うが。。。気になるのは、何故、今、このタイミングで、出されたのかということの方が気になる。)

まず、シリアと北朝鮮の核コネクションを確認したあと、イスラエルの空爆、アメリカ、はじめ、大国(フランス、ロシア、中国)の動向を確認したい。

■シリアと北朝鮮の核コネクションだが、finalvent様が大変、秀逸なエントリをされている。参照願いたい。(参照1)(参照2)(参照3)(管理人も気になっていただけに大変、助かる)

さらに、このエントリに補足すれば、以下の引用のような記事もある。(TIMES ONLINE

Syria possesses the biggest missile arsenal and the largest stockpile of chemical weapons in the Middle East, built up over the last two decades with arms bought from North Korea.

North Korea, which exploded a nuclear device in October last year, has become critical to Syria’s plans to enhance and upgrade its weapons.

Syria’s liquid fuelled Scud-C missiles depend on “essential foreign aid and assistance, primarily from North Korean entities,” said the CIA in a report to the US Congress in 2004.

“We are looking at Syrian nuclear intentions with growing concern,” the CIA director also confirmed to Congress.

Both North Korea and Syria are secret police states and among the hardest intelligence targets to crack.

But earlier this year, foreign diplomats who follow North Korean affairs took note of an increase in diplomatic and military visits between the two.

They received reports of Syrian passengers on flights from Beijing to Pyongyang, almost the only air route into the country. They also picked up observations of Middle Eastern businessmen from sources who watch the trains from North Korea to the industrial cities of northeast China.

又、朝鮮日報にも、イギリス紙のデーリーテレグラフの外信だが、韓国国旗をあげて、シリア港に入港しているとの情報もある。(参照4

上記の引用の最後の部分に注目してもらいたいが、いつくかのルートはあるとは思うが、シリア要人が、北京経由で、ピョンヤン入りしている。又、CIAの報告では、2004年あたりからだと出ている。

はじめのワシントン・ポストの引用では、アメリカは、イスラエルと情報を事前に共有していたとされる。では、イスラエルのシリア空爆だが、案の定、アメリカは、沈黙を守っている。

又、ジョージ・W・ブッシュ大統領も、疑惑には言及せず、「北朝鮮に核拡散を停止することを期待する。」と述べるに留まっている。恐らく、6者会合で、厳しく追及するのだろう。

だが、この外信の引用、読売でも、北朝鮮の牽制のためとされているが、明らかにそれだけではないのは明白である。何故、このタイミングでのイスラエルのシリア空爆なのか、9.11テロ以降のアメリカの動向で、アラブ・イスラム地域における、反米、反イスラエル感情は、非常に大きい。その中で、シリアの核保有化は、イスラエルにとっては、死活的な問題である。それに対しての英・仏・独・露などへの働きかけと、武装組織ヒズボラへの武器供与にも加担し、核開発を進め、シリアにも協力的なイランの脅威が最も大きいだろう。

アメリカがどこまでの関与があったかは、定かではない。ただ、イスラエルのオルメルト首相に、アメリカ、ディック・チェイニー副大統領が、イスラエルがイランと戦争すれば、アメリカも戦争に参加せずにはいられないと述べたという情報もある。(参照5)が、現状、そこまで、ネオコンの求心力はないでろうし、イスラエルにとっては、リスクが高く、メリットがあまりない。この度の空爆は、上記に記した牽制的要素が濃厚である。アメリカも同様なのだが。

そこで、イランに真っ先に恫喝とも言える、牽制を入れたのが、フランスのサルコジ大統領である。サルコジ大統領の外交姿勢は、又、機会を新たにエントリするが、この度の極めて強硬な牽制にでた要因は、率先して、「大国フランス」の国際社会でのプレゼンスを示す足がかりであろう。そして、従来のシラク路線とは、決別し、よりあらゆるフロントで、イニシアチヴを発揮するためでろう。(例えば、ドイツへの核の共同管理、EU改革、イラク・ミッションへの参加検討、NATO加盟問題など)とりあえず、この度のイランへの牽制の表向きは以下の引用通りであろう。

TIMES ONLINE

Mr Sarkozy believes that the biggest international danger at the moment is the threat of a confrontation between Islam and the West. In his first big foreign policy speech he said: "We would be wrong to underestimate the possibility of this happening: the affair of the (Danish) cartoons of the Prophet was a warning sign of this."

Mr Sarkozy is expected to put his worries about Islam-Western conflict at the heart of his address to the United Nations General Assembly in New York next Monday.

On the rest of the Middle East, Mr Sarkozy is maintaining France's policy of supporting a Palestinian state while also backing Israel. But the President, who is part Jewish, has moved France closer towards the United States than any president for decades, and he enjoys warm personal ties with French and American Jewish leaders.

もちろん、このあたりは、フランスのお家芸で、巧みに(石油)利権は狙っているだろうが。。

このような動きに極めて、不快感を表しているのはロシアということになるだろうか。

(イランをめぐる新たな安保理決議案では、アメリカ、フランスが概ね一致する中、フランスの説得みのらず、ロシアは、慎重である。参照6

今回は、ファクトがまだ定かではないので、いくつかは、想定の上で、情報をまとめるという内容にした。しばらく、情報がより、選別され、クリアになるまで様子をみたい。

■最後に若干の見解を述べると、、現状、中東のどの部分にも、大規模な紛争になる火種がある。それに、アメリカはじめ、大国が絡んでいる(いく)という構図なのだが、周辺、アラブ諸国は、恐いほど、沈黙を守っている。この現状を厳しく認識しているからだろう。

アメリカなのだが、通常であれば、大統領期、最後の2年は、和平など、外交上の一定の成果、業績を残して終わる。例え、戦時下であっても、ジョージ・W・ブッシュ大統領、及び、政権もイラクとアフガニスタンをなんとか安定軌道に乗せたいはずである。今さら、イラク戦争、当初、ネオコン達が描いていた、大中東構想を実現しようとは、考えづらい。ライス国務長官の外交和平に向けた「シャトル外交」は、続くであろう。他方、イランに関してはすでにエントリしたが(昨今のイラン情勢を考える)、こちらも、北朝鮮のように、ごねつ続ければ、アメリカは折れるという目ろみで、いたのだろう。さすがに、このような情勢にしびれをきらしたのが、イスラエルかもしれない。現状、イスラエルを孤立化させるのと同様、イランを孤立化させるのも危険である。この両国の緊張関係の中で、いくつかの出来事が起こっている。

では、日本は、どうすべきか、非常に重要な問いである。

(中東情勢は詳しくないので間違いは指摘して頂き、ご意見いただければ幸いです)

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