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2007年7月 3日 (火)

久間発言と大臣辞任

■まさか、辞任になるとは、思っていなかった。これもやむ得ないのか。。。

「しょうがない」久間氏、辞任会見でも連発

防衛省の初代大臣に就任して半年足らず。原爆投下についての「しょうがない」発言で、久間防衛相が引責辞任に追い込まれた。3日夕、省内で開かれた記者会見でも、無念さをにじませながら、「しょうがない」を繰り返した。

 被爆地からは批判が収まらず、選挙戦に事実上突入している参院選の各候補の陣営では、様々な思惑が交錯した。

 午後4時30分、100人を超える報道陣が待ち構える防衛省11階の第一省議室に姿を見せた久間防衛相は、冒頭、問題の「しょうがない発言」について「不用意な発言だった。被爆者などの方々の心情を思うと大変申し訳なかった」と陳謝した。さらに「原爆投下を是認しているわけではない」と述べ、「(問題の発言をした)当日も『断じてあってはならないことだ』と何度も繰り返している」とも強調した。

 しかし、その後の質疑では、「九州弁でしょうがないというのが口癖で、すぐに出るんですよ」「今さらアメリカをうらんでもしょうがないでしょう」などと「しょうがない」を連発。辞任を決めた理由として「選挙で足を引っ張ることがあっては大変申し訳ない」と説明し、参院選への影響を聞かれると、「分かりませんねえ」とかわした。

 今年1月に念願の省昇格を果たし、初代防衛相となった久間氏。その直後にもイラク戦争について「(開戦は)判断が間違っていた」と述べるなど、発言がたびたび物議を醸してきた。「やっぱり私は語彙(ごい)が少ないんですよね。もう少しきちんと言葉を選びながら言うべきだったのかな。その点で誤解されていたことが多かった」と振り返った。

 トップの突然の辞任表明に、ある空自幹部は、問題の発言に関して「日本人にとって敏感なテーマ。大臣ならばもっと注意すべきだった」としながらも、「言うべき事はちゃんと言う人。現場の制服組としては頼もしく感じていた」と残念がった。一方、陸自幹部は「いずれこういう事態になるのは予想していた」と淡々とした表情。「参院選が終われば交代するとうわさされていたので、それほど驚きはない」と語った。

 一方、後任に国家安全保障担当の小池百合子・首相補佐官が決まったことについては、空自幹部は「安全保障の仕事をされていたので、『なるほど』という人事。防衛省や自衛隊のイメージアップになるのでは」と期待を込める。

 ただ、防衛庁時代も含めて初の女性トップに、別の幹部からは「男社会の自衛隊ではやりづらいのでは」との声も出た。

(2007年7月3日23時0分  読売新聞)

■原爆投下をめぐる日米の認識・意味解釈の違いは、前回エントリーした。

今回は、自分のコメントも含めて、リンク先のコメントをまとめる形で、エントリする。

それゆえ、内容は、似たりよったりのものになるが、ご了承、頂きたい。

■まず、今回の発言だが、管理人自身は、内容自体は、間違っていないと思っている。

細かいことを言い出せば、キリがないが、ソ連を牽制し、占領下に口出しさせなかったというのは、事実である。はじめから、そのような意図があったかは、諸説あるのだが。。。

ただ、「しょうがない」という言葉は、不用意であった。また、タイミングもよくなかった。それだけのことであろう。

管理人でも、雑談で、聞かれれば、しょうがないと言っているだろう。つまり、今さら、どうのこうの言っても、過去の事実は変わらないということである。この事実に対して、許せないと言っても、個々人の感情であって、事実は、まったく変わらない。そして、その感情を政治に持ち込むことは、不毛であろう。ただ、デモクラシーというのは、そのような国民の意思と感情が反映される制度である。

■管理人がこの度の発言を不適切だと言ったのは、以下の理由からである。

①まず、政治家として、国民に問題提起できたのか。(つまり、何故のプロセスを考えさえることができたか)

②次に、メディアの対応を予測して、マネージメントアイデアがあったか。

③個人の信条(考え)と大臣職という責任のバランスが上手くとれたか。

大まかに、これらの3つが、上手くいっていないので、不適切とコメントした。

政治家にとっては、事実より、それがどう受け止められるかが、重要なのである。

■コメント・レスにも書いたが、政治家が歴史発言、核発言をしてもよい。むしろ、肯定的である。国民にどんどん、問題提起をすればいいと考える。それに、直感的に反応してしまう、マス・メディアもマス・メディアだが、国民の方も、今回でいえば、けしからん、許せんと断罪する前に、それは何故かということを、冷静に考える必要がある。

その上で、管理人は、政治家には、では、具体的にどうするのか、どうしたいのかも意思表示することを願いたい。より、思考材料が増えるからである。

■核に関しては、これまでも、数回エントリーしてきた。少し学術的なことを言えば、コンストラクティヴィスト・アプローチでは、(トーマス・バーガーや、ピーター・カッチェンスタインなど)戦後、日本をアイディア(文化、規範、理念などアイデンティティを構成する)によって、非軍事、非核(核アレルギー)によって、集合的なアイデンティティが構成され、それが、社会的事実や政治を行ってると分析している。確かに、この見解の全ては否定できないが、あえて、反論するならば、現実、軍拡してきたのではないか。また、アメリカの核に抑止を依存してきたではないか。それに、アイディアは、変化する。管理人も含めて、特に若い世代は、そのようなアイデンティティを持っているのだろうか。

■少しテクニカルな話になってしまったが、結局は、そのアイディア(理念)での反応でしかないのであろう。今回のナショナリストの怒りも空想的平和主義者の怒りも。。。

管理人は、すでに将来、日本は、核保有するだろうとエントリした。また、MDも搭載し、日米の同盟の機能的ワークをするべきだとも、散々、述べてきた。

そろそろ、観念論はやめて、現実的な具体的な議論をすべきではないか。

歴史は、重要である、そこから学ぶことは、非常に多い、もっと言えば、管理人の歴史観として、現在、起こっていること、これから起こりうることは、その形態・形状を変えても、もうすでに過去に起こっている。

歴史に学び、未来を予測することで、現在の政策は、形成されていく。

過去に囚われていては、現在の諸問題に対処できない。

■久間大臣の辞任だが、選挙前、党内の力学が働いたのだと思うが、やむえないのかと。。。後任は、小池百合子氏のようだが、お飾りにならないよう期待したい。

それにしても、これで辞任なのか。。。あまり言葉がない。

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