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2006年11月26日 (日)

安倍総理の曖昧性の戦略

安倍政権発足後、管理人は、総理は、対外的にも対内的にもかなり、曖昧性で、対応してきたように考える。もちろん、総理であるがゆえに、最終判断の下すのは、当然だが、そのプロセスは、曖昧ではないだろうか。以下の問題には、どういう判断を下すのだろうか。

自民復党問題:「安倍首相の本音は統一会派だ」中川幹事長

 自民党の中川秀直幹事長は25日、広島市で講演し、郵政造反組の復党問題に関連して「安倍晋三首相の本音は院内統一会派だ。それが困難ならば国民、党員の理解が得られるやり方で(復党問題への対応を)やってほしいというのが、首相の本当に言っている考え方だ」と明かした。造反組が国会内で会派を結成し、自民党と統一会派を組んだ上で復党を探る「2段階論」に言及したもの。

 中川氏は復党条件に郵政民営化賛成などの「踏み絵」を迫っており、党内に亀裂も生じている。復党願の提出期限(27日午前)を目前に、途中経過の首相の意向をあえて紹介することで、造反組を揺さぶる狙いもあるとみられる。

 一方、造反組の平沼赳夫元経済産業相は25日、記者団に「変な形で戻っても何の主導権も発揮できないことも考慮に入れなければならない」と語り、中川氏の掲げる復党条件に改めて反発。「(支持者からは)『信念を通せ』との声が多かった」と話した。(毎日新聞)

■安倍総理の『豹変』とも言えるが、総理就任前と後では、その発言は、大きく異なる。

小泉路線を継承しながら改革を進める、一見、この矛盾した路線が、安倍路線である。

前小泉総理の功績の1つは、取り組まなければならない課題を顕在化したことである。

それゆえ安倍総理がしなければいけないことは、ある程度、決まっている。これが『豹変』の主要因であろう。

■歴史・靖国問題に関しても、村山談話を踏襲したり、靖国は、参拝した、しないを公表しないと発言している。

■周辺からでた、核議論発言でも、深くコミットせず、これまでの政府見解を述べるに留まり、少し後味が悪い。

■消費税に関しても争点化を避け、現状、上げるとも上げないとも述べていない。

■引用記事にもある、復党問題に関しても、様々な思惑があり、妥協点を模索中なのだろうが、総理のはっきりとした言明はない。この問題に関しての管理人の見解は、『小異をもって大同をなすな』である。もっと辛辣に言えば、『大異をもって、小同をなすな』である。これが郵政選挙を記憶に留める国民の感情ではないだろうか。

以上、4例ほど、取り上げてみてが、共通して言えることは、明確な意思表示のもと外交・内政を為すというより、ある程度、曖昧にしておいて、最終判断が求められるまで、決定・意思表示をしないという政治手法である。これが、現状の安倍総理の政治手法だろう。

■曖昧にすることで、対外的・対内的な不満をそらす、メリットもあるが、不透明という不信に繋がるデメリットもある。問題は単純に、明確にせよということではない。曖昧にしておくことで、その有効な効果が得られる場合と、明確にした方が、有効な効果が得られる場合の見極め、使い分けである。

しかし、最終的には、明確な判断・決定を為さなければいけないので、その問題、時期、を間違うと対外的にも、対内的にも、大きなマイナスになるだろう。

復党問題に関して言えば、早急に明確な判断・決定をし、決着させることが、自民党には、プラスになるだろう。

曖昧性の戦略は、問題の選択・タイミングともに、高度な政治技術が必要である。

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「国内政治」カテゴリの記事

コメント

 御説に同意します。

>最終的には、明確な判断・決定を為さなければいけないので、その問題、時期、を間違うと対外的にも、対内的にも、大きなマイナスになるだろう。

 先代はこの点で読み違えることはありませんでした。安倍総理が大成するか否かはここらで決まるのかもしれません。

投稿: talleyrand | 2006年11月26日 (日) 06時46分

talleyrandさま

コメント、TBありがとうございます。
『理想なきリアリズム』は、空虚であるし、また、『リアリズムなき理想主義』も空虚です。この理想と現実をいかにバランスを取りながら、舵取りをするかですね。大変、難しいことですが・・・。

投稿: forrestal | 2006年11月26日 (日) 23時38分

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