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2006年11月24日 (金)

安倍総理の東(南)アジア外交

よく、アジア外交と言えば、対中国、韓国だけを指してしまうようだが、アジアも広範で、東(南)アジア諸国も当然、含まれる。また、そのような国ぐにも、リージャナルな東アジア共同体構想には、欠かせない。ベトナムでのAPECも終え(昭恵夫人も大活躍だったみたいだが)、安倍総理の東アジア外交を少し考えたい。あと、若干の宣伝・お願いもします。

■まず、ジャーナリスト、古森 義久氏のコラムから

http://www.nikkeibp.co.jp/sj/column/i/34/index.html

ワシントンのアジア・ウォッチャーたちが安倍新政権へのアジア、特に東南アジアからの期待を語るときに言及する発言がある。それはインドネシアのユウォノ・スダルソノ国防相が10月上旬にロイター通信のインタビューに応じて語った安倍政権下の日本への見解だった。

 「東アジアの安全保障での日本のより力強く、より積極的な役割を歓迎する。日本のそうした役割は中国との均衡という点でも好ましい」

 「わたしは安倍政権下での日本が『普通の国』になるための一環として、これまでの防衛庁を止めて、防衛省を設置することを望む。地域的な安全保障の役割を果たすために憲法第9条を改正することも賛成する」

 「日本は自国の防衛もこれまでよりは強化して、米国に防衛をゆだねる度合いを減らし、なお米国との同盟関係を保ちながら前進してほしい」

 要するに、インドネシアの国防大臣は中国のパワー膨張に対し、日本が安全保障面でより大きな役割を果たしてくれたほうがよい、というのである。

 東南アジア諸国が中国の膨張を念頭に入れたうえで安倍政権下の日本の新たな安保政策に期待を寄せるという構図は、ベトナムのグエン・タン・ズン首相の日本訪問でも浮かび上がった。10月18日から22日までの同首相の公式訪日では首相の国会演説をも含み、両国の協力が強調された。

 この訪問ではベトナムの世界貿易機関(WTO)加盟や、日本の対ベトナムの投資や貿易の拡大、さらには政府開発援助(ODA)の増加など経済問題が主要議題となったが、両国が「戦略的パートナー」となることも合意された。日本とベトナムは「アジアで平和と繁栄を築くための戦略的パートナーになることに合意した」というのである。この点は明らかに中国の大軍拡などを視野においた日本とベトナムとの安全保障面での連帯だともいえる。この戦略的パートナーの取り決めは米国側でも注目され、「安倍安保外交の成功」(国務省筋)として評価された。

以上のように、インドネシアとベトナムの例だけだが、中国が拡大する中、日本への期待は、よりましている。

■EUのような東アジア共同体ができるかは、悲観的にならざる得ないが、そのステップだけ、確認しておく。

理論的には、ドイチェやE.ハースが提唱した、(新)機能主義的統合である。

①利害の一致(主に経済的な相互協調・相互利益) →②価値の一致(リベラル・デモクラシーや市場経済など)→③認識・(記憶)の一致(過去・現在・未来に対するビジョンの共有)

東アジアにおいては、おそらく、①は、クリアできるだろう。②に関しては、バラツキがある。③に関しては、又、別の機会に論じるが、大変、難しい。

■古森氏のコラムにもあるとおり、(もちろん、これは、ワシントンの評価だが)、東(南)アジア諸国との連携は、日本にとって、東アジア共同体構想で、イニシアチブを取る上で、重要であり、又、それは、アメリカのみならず、国際社会からも高い評価を受ける。日本のイメージ・ソフトパワーを高めることができる。又、外交カードも増えるだろう。

もちろん、期待ばかりではない。しかし、不信(日本国家のグランド・デザインの不透明さ、曖昧さ)を払拭するには、経済を中心にソフトパワー(魅力的に相手を惹きつける力)で、強いリーダーシップをとることである。例えば、WTO加盟問題で、プレゼンスを示したり、FTAを積極的に進めるなどであろう。又、対中不安に悩まされる国家に、コミットすることも重要である。(ただ、これは、日中の関係もあるので、外交バランスが非常に難しい)

また、貿易投資や、ODAは、もちろん、NPOsをや、NGOsを通して、人的交流を図り、相互理解のもと、信頼醸成装置を構築することが急務である。

安倍総理の東(南)アジア外交は、これからが、本格化するが、スタートとしては、充分、評価できる。

■上記にも書いたが、国家だけが、外交の担い手ではない。コスモポリタンなグローバルな試みを私たちでもできる。そこで、ベトナムの子供たちを支援する、SMILE for KIDSにご賛同、ご支援、頂ければ、まことに幸いである。どうぞよろしくお願いします。

詳しくは、さくらさんのブログのカフェ・スマイルから

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